日本の名車!歴代GTR特集
日本が誇るスポーツカーといえば日産のGTーRです。
現行モデルでは世界トップレベルの運動性能を誇るだけではなく、歴代のGT-Rも全て名車として高い人気があります。
GT-Rというブランド力は他社メーカーのスポーツカーの上を行っており、憧れている自動車ファンも多い事でしょう。
今回のコラムでは、R33以降のGT-Rを紹介していきます。
~GT-R R35(2007年ー)~
概要
2000年から先行開発が始められ、海外メーカーのスーパーカーに対抗した運動性能に加えて、街乗りや悪路走行、静寂性・実用性から乗り心地にもこだわりを持って造られたR35GT-Rは新次元マルチパフォーマンス・スーパーカーという新しいジャンルを作り、いつでも誰でもスーパーカーを味わう事ができる万能な車に仕上がっています。
生産過程において最終組立を専用ラインではなく、既存のラインを使用する混流生産となっていて、スペックに対して他社とは一線をおく高いコストパフォーマンスを実現しています。
また、国産車としては珍しくイヤーモデルを随時投入されています。
スペック
全長:4,655~4,680mm
全幅:1,895mm
全高:1,360~1,370mm
ホイールベース:2,780mm
車両重量:1,660~1,730kg
エンジン:3.8LV6ツインターボ
最高出力:480~600PS
最大トルク:60.0kgf-m~66.5kgf-m
新車価格:777万円~
中古車相場:500万円~1,000万円
ライバルは欧州車
R35GT-Rの位置づけとしてはかつてのホンダNS-Xに近い所がありますが、そのNSXが生産を生産を中止されてから新開発して登場しています。
国産メーカーでは現在GT-Rに対抗できるスポーツカーを作っているメーカーはなく、ライバルはフェラーリやポルシェのような欧州のスーパーカーに対抗できる車となっています。
時速0-100kmの加速所要時間は2.7秒となっていて、世界の市販車の中でもトップ10入りしています。
体感できる性能
スーパーカーはどれだけスペックが良くても、サーキット走行をしたり、プロ級の乗り手が運転しないと、力の持ち腐れ状態になってしまいます。
GT-Rはこういったスペックだけにこだわったスポーツカーとは違い、誰が乗っても、高い運動性能を実感できる走りにこだわり、デュアルクラッチトランスミッションをはじめ、いたる所に最先端の電子制御を採用していて、運転者のスキルや走る道路の環境などありとあらゆる状況下で高いパフォーマンスを発揮します。
購入検討するなら、他社メーカーは論外
R35GT-Rの購入を検討しているのであれば、他のメーカーの車種と比較検討するのではなく、GT-R一本に絞って検討すると良いでしょう。
他の車で同等のスペックを求めるのであれば、予算を大幅に上げなければいけません。
輸出コストもある外車を買うよりも、欧州車並の性能を誇り、コストパーフォマンスが圧倒的なGT-Rでは比較対象になる車種は無いと言っても過言ではありません。
ディーラーでも整備を受けてもらえない事も
R35GT-Rにおいては、販売は全国の日産ディーラで受付を行っていますが、整備ができる工場は特別教育を受けたスタッフがいるハイパフォーマンスセンターと呼ばれる認定工場が中心になります。
簡単な整備や診断では相談に乗ってもらえても、本格的な整備は通常のディーラーでは受けてもらえない事もあるので注意しましょう。
購入前に日産ホームページから、近くにハイパフォーマンスセンターがあるか検索をしてみるとよいでしょう。
スカイラインGTーR BNR34(1999~2002)
概要
スカイラインGT-Rとしての最終型(後継のR35はスカイラインブランドではない)量産車初のアドバンスドエアロシステムを採用。
直列6気筒のツインターボエンジンに、先代の33モデルからサイズダウンされています。
大型リアウイングやMT車のみの設定は、R35に比べても本来の車らしさという面が存分に表面化されていて、コアなファンが非常に多いです。
馬力は自主規制の280PSですが、ライトチューンでも軽く400PSは出す事が可能。
トルクは40kgf-m以上ありパワーは申し分ないです。
排気音も車好きを唸らせる図太さがあり、従来からある国産スポーツカーの究極の1台と言えるでしょう。
スペック
全長:4,600mm
全幅:1,785mm
全高:1,360mm
ホイールベース:2,665mm
車両重量:1,560kg
エンジン:2.56L直6ツインターボ
最高出力:280PS
最大トルク:40.0kgf-m
新車価格:500万円~630万円
中古車相場:300万円~700万円
中古車ではプレミア化
現行のR35も含めて、同じ路線で販売している現行車はなく、未だに国産MT車としては最高スペックの水準と言える名車です。
中古車市場ではプレミア価格も出ていて、生産中止から10年以上経過している現在でも程度の良い物は新車価格以上で買取されている事もあります。
R35モデルとの差別化
運動性能だけならR35の現行GT-Rの方が高いスペックと言えます。
それでも型落ちのサンヨン(BNR34)スカイラインを選ぶファンが多いかというと求めいている物が違い、ポルシェやフェラーリのような欧州車のスーパースポーツに憧れる人や、国際規格のサーキットを本格的に走りたい人は現行のR35を選ぶのに対して、サンヨン(BNR34)では峠や街乗り・高速道路など身近なカーライフを楽しみたい人に強い支持を得ています。
長年続いた国産車スポーツカーブームにおける集大成の1台で、ルックスやエンジンサウンドに心を奪われる車ファンから強く支持されていて、
高い需要を維持しています。
スカイラインGTーR BNR33(1995~1998)
概要
ボディーが大型化されたのが最大の特徴で、コーナリングよりも高速安定性とボディー剛性が強みとなっています。
4ドアモデルも発売されるなど居住性が優れていて、ホイールベースが長く高速安定性もあり、走りと実用性を両立したい人には最適なモデルとなります。
エンジンは前後モデル(32・34)と同じRB26DETTを積んでいて、このモデルより自主規制でノーマルでは遅くなりましたが、少しイジるだけで ハイパワーマシンに変貌します。
スペック
全長:4,670mm
全幅:1,780mm
全高:1,360mm
ホイールベース:2,720mm
車両重量:1,530kg
エンジン:2.56L直6ツインターボ
最高出力:280PS
最大トルク:47.5kgf-m
新車価格:480万円~600万円
中古車相場:200万円~500万円
純粋な走り屋からは敬遠される?
コーナリングを犠牲にした大型化は純粋に走りを追求している走り屋からは支持されず、サンサン(BNR33)を買うならサンニイ(BNR32)を買った方が良いという人もいます。
しかし全体で見れば、GT-Rには乗りたいが、そこまで攻めた走りはしないという人であれば、居住性や高速安定性を兼ね備えたこのモデルは非常にバランスが良いといえます。
コーナリングを犠牲にしたという表現を使うと誤解を招くが、もちろん「GT-R」の名に恥じない軽快なコーナーワークは健在で楽しもうと思えば充分すぎるほどの戦闘力がある車です。
エンジン交換車やカスタムカーが多い
前期モデルでは、20年近くも型が落ちた車になります。
エンジンの回転数を上げて走るのが醍醐味のスポーツカーというのもあり、中古車市場ではエンジン交換車も多く出回っています。
交換車が悪いという事ではないですが、乗るのであれば、ある程度メンテナンスと向き合う覚悟が必要になってくるモデルでもあります。
また、33型からカスタムされた中古車が増えてくる傾向があります。
中には500万円を超える値段で売られている中古車もあり、居住性などを重視してどうしてもこの型が欲しいという需要もあり、34型と同様にプレミア価格も発生しています。